私のはてなブックマーク・コメントの読み方

私が通っているお気に入りブログで、久しぶりにコメントしましたら、思わぬ波が立っていましたのでちと釈明をば。

弁償するとき目が光る-疲れた・・・
こちらの記事で、管理人のyukiさんが御自分のはてなブックマークを紹介されていたので、「yukiさんのコメントはとてもおもしろいですね」というコメントをしました。
yukiさんのコメント、とてもおもしろいです。眉をひそめてしまうが、おもしろい。ブクマされた記事の中身を読みたいとは全然思わないが(yukiさんが誉めてる記事だけは読んだ)、コメントはおもしろい。私は口の悪さというのは、好かないタチなんですが。なんでだろ。
いじめの話題を扱った記事に「逃げるという選択もあるってことを、でも子どもはなかなかわからない。それを示唆する人もいない。 」とコメントされていた、これ、私もまったく同感です。

そうしましたら、私が言及した「いじめの話題を扱った記事」を書かれたaozora21さんが、こんな記事を書かれていました。


私に対する言及の核部分を抜粋。
つまり、この方にとって面白いのはyukiさんのコメントであり、記事はどうでもいいわけで、yukiさんが誉めていたら読むということは自分の意思は放棄しているということになる。

はい、そうなんです。私はyukiさんのコメントを楽しんでいただけで、記事には興味がありませんでした。
私は、はてなブックマークをたどって記事を読むということを、ほとんどしていません。自分がこれと思ったごく少数のブロガーの記事を巡回するので手一杯で、新しい巡回先を開拓している時間に乏しいのです。良い情報・良い記事と出会うためにはてなブックマークを利用するのが「本来の活用方法」なのだろうと思いますが、そういう利用法をしていないのです。
(私ははてなブックマークを「情報に人がどう群がるか、どう反応するか」を観察する場所として眺めています)

そもそも私は、ブログを情報源として読んでいません。【味わい深い記事を書く人】を探し、その人の綴る記事を論評せずにまるごと味わうという読み方をしております。そうできる【人】にヒットすると「いぃやっほー!」と小躍りして喰らいついてもう離しませんよ(ROM専も含む)。そういう御縁は稀なるものですが。そして、そういう【人】を探すには、はてなブックマークは実に効率が悪い。多くのブックマーカーの嗜好が私のそれと大きく違うからです。

そんななか、「この人ったらほんとにも~どうしてこんな文章が書けるのか、にくたらしいぜこの野郎(いや、野郎ではないが)」と惚れこんでしまった御人が、はてなブックマークを始められたので、彼女の記事を読む感覚で、彼女のコメントをざーっと続けて読んでみたのです。ブックマーク記事の価値をコメントで裁断したかったのではなく、コメント全体から浮かんでくるyukiさんの視点というか、発想の軸をなぞって遊んでいたのです。
私見ですが、ここまでコメントを<読ませる>ブックマーカーを、私は他に知りません。

yukiさんが誉めている記事だけは読んだ」理由ですが。yukiさんのモノゴトの価値観というか、好悪の基準は私のそれとはかなり違うが、記事を読む視点・深度が似ていると感じています。
モノゴトを多面的に見ること。多面体のどこかに光を当てて論じるとき、自分の経験に根ざした好悪感情から目を逸らして理屈をこねても意味がないこと。言ってはならぬことと言うべきことの境界ギリギリまで踏み込んでこそ表現はおもしろくなるということ。こういったことをご存知のかただと、yukiさんの文章から感じるからです。私が勝手にそう感じているだけですので、違っていたらごめんなさい。
そういうかたが誉める記事なら、おもしろいだろう。記事の内容に賛同できるかどうかは別として。絶対におもしろいはずだ。と思ったから、読んだのです。「自分の意思は放棄している」つもりは無いのですが・・・。はい。

つまるところ、こちらの記事が喝破されているとおりです。
suVeneのあれ-「ブクマコメント」を見て「記事を読まない」事は思考停止か否か
単に興味の対象が、「ブックマーカーのコメント」か「記事の内容」かというだけの話だし、どちらかといえば「フィルタリング」しているだけではなかろうか。


おそらくaozora21さんは、私のコメントの後段の部分、いじめに対するyukiさんのコメントに私が同意している部分に、不快感を持たれたのだろうと思うのですが。
私は記事内容にはいっさい触れず、yukiさんのコメント内容そのものに同意しただけなのですが、記事を書かれたaozora21さんにしてみれば、yukiさんに記事を評価(批判?)されたうえに、記事を読みもしない私が盲目的に同調しているように見えたのかな。そう見えても仕方がないと思いますので、この点は、不快な思いをさせて申し訳なかったなぁと感じています。
しかし、私の発言の場所・内容ともに、不適切だとは思いませんので、「間違ったことをしました、すみません」という言葉は述べません。


最後に、aozora21さんにお伝えします。

私は、記事をひとつひとつたいせつに書く人間です。
私の記事に、コメントなりトラックバックなりで感想や質問をいただくことは嬉しいが、はてなブックマークで一方的に評論されることはあまり好みません。

aozora21さんが記事に書かれていたように、そもそもブログ記事には欠落や疵があって普通です。批判の余地の無い完璧な文章など、ありえない。根の深い、複雑な社会問題を論じる記事ならば、なおさらです。モノゴトは常に多面的であり流動的であるから。と私は考えています。
ですから、書き手とコミュニケーションする気も無いくせに、安全圏から批評家気取りであえて書き手が「書かなかった」部分をあーだこーだと得意げにコメントしているブックマーカーを見ると、しらけた思いがします。他人の記事の穴が気に入らないなら、自分で記事を書いてトラックバックして『補完』すればいいのに、と思う。それでこそブロガーでせう。(※私自身は、はてなブックマークの利用をやめました)。
そんなわけで、繰り返しになりますが、今回の私のコメントに対してaozora21さんが不愉快な思いをされたのならば、その点は申し訳ないと思っております。その不愉快さがどういう感触のものか、私にはわかりますので。

しかし、私はそれでも、yukiさんのブックマークについては、おもしろいと思っています。
【モノゴトには例外もある】ということで、私の言説の矛盾を許していただければ幸いです。




参考:私にとっての【味わい深い記事】-◆うまい美味い旨い記事(2006/1/17)