Home away Home

Home away Home #29

正誤を見分けられると信じること、信じるこころそのものを、おそらく、私は憎んでいる。 正誤は確かにあるだろう。正誤を判じることそのものを「誤っている」とは思わない。だが、それを判じようとする人自身が誤っている可能性もまた、その人の心臓の半分ほ…

Home away Home #28

自宗派が分裂し聖地はこちら側に帰属した。当時、どう感じたか。感情の事実を並べる。修飾しない、分析しない、その是非を問わない。 係争と分裂、どちらの陣営にも私は拒否感を持った。「信仰者のやることか」「争うなと教えておいて、やっていることが違う…

Home away Home #27

以前、ちょっちぷんさんの記事のコメント欄で、こんなやりとりをした。 差別したい ~エピローグって間違えたプロローグ~(コメント欄)【わたりとり】私の記事では突き詰められなかったけれど、「個」の意識が「集」の意識に合流していってそこに留まる、…

Home away Home #26

2007年に書いた「Home away Home #1~#25」は、私の過去の宗派(新宗教)について書いている。ここ(#26)からは新宗教の話題と限定しない。 いつの時代のどのような宗派であっても、その宗派固有の特性として私が書くことと同じものが在る、可能性がある。…

Home away Home #25

「Home away Home」のどこかで、宗教と未成年者の係わり合いを、とくに宗教が未成年者の心身を害う危険性というものを書きたいと思った。 なかなか難しい。ある宗派の信条と子どもとが直接つながってしまうことは、あまり無い。必ずその間に、養育者が居る。…

Home away Home #24

(おもに)新興宗教と信仰者の活動形態について、その様態と程度により「容認しがたい」と私が考えるものを列記します。あくまでも私個人の考えです。この記事が新たな偏見・差別の起点とならないことを願います。 ◆布教活動◆ 宗教団体にかぎらず、組織は、…

Home away Home #23

なにかの理由を探すときには注意を要する。 理論ばかり先行すれば「整合性」が解答の正しさにすり替わり、感情ばかり先行すれば「物語性」が解答の確かさにすり替わる。どちらも、その理由が本当の理由であることをなんら保証しないのに。こと「人」にまつわ…

Home away Home #22

さーて、そろそろ爆弾を投下するぜよ。トリ爆弾。対象記事にトラックバックも打っておこう。 前記事のこの箇所、 善人、いや、善人であろうとする人にとって、「自分自身を律している規範」の外にいる者たちとの接触は脅威なのだろう。「その善は無価値では…

Home away Home #21

私が「Home away Home」を書くきっかけになったブログ記事群があります。先方を煩わせたくないのでリンク紹介はしません。一記事、タイトルのみ引き写させていただきます。 「道徳や倫理や社会秩序を重んじるのならば、本来なにより憎むべきは差別ではないの…

Home away Home #20

私は病気らしい病気を患ったことがないが、「コレハゼッタイドウカシテイル」という激烈な腹痛なら経験した。中学生だった。エビのように丸まって痙攣していたら数時間で治ったのだが。そのあいだ家人はどうしていたかといえば。母がずっと横にいた。私に施…

Home away Home #19

「家族の反対を押し切ってウチの信教に入った」と公言する信者さんに、私はまだ会ったことがない。・・・まあ、そういうことは仮にあったとしても大っぴらに言うことではないか。しかし、なにかのきっかけで「家族が理解してくれるようになった」「『最近、…

Home away Home #18

さらにさらに続き。 【♭19】 私は、埋葬ではなく散骨希望なのだが(撒くなら冬の海がいいなー)、たしか散骨ってOKだよね。・・・と思っていたら、散骨が「OK」と公的に是認された1990年代以降らしい。わりと最近じゃん。◆wikipedia-墓地、埋葬等に関する日…

Home away Home #17

さらに続き。 【♭12】 私はまだ仏式以外の葬儀を経験していない(地方に住んでいるからかもしれないが)。日本人が死ぬとき世話になる宗教は、やはり仏教なのだな。故人や喪主の信仰心の発露というより、なにかの「型」がないと格好がつかないというか、哀悼…

Home away Home #16

前記事の続き。 【♭7】 私がまだ未成年だったとき、身近で起きた話。重度の疾患で末期が近いにもかかわらず、いっさいの医療を拒んでいる信者さんがいた。家族の同意を得られていないらしかった。父が調整に当たったのだが、数日後、母づてに「その件で(父…

Home away Home #15

くみママさんからいただいたトラックバック「文化と村」の、私のコメントへのレスで、くみママさんが興味深い想いを表現してくださった。 またまた差別とものすっごくズレズレな事を書きますけど・・。「故人に対する侮蔑かーっ!」なんですけど私も思うとこ…

Home away Home #14

前回の記事で、「身体に人工的な措置を施すということじたいに、宗教観からくる嫌悪感を持っている」と書いた。この「嫌悪感」を説明することは難しい。色や味を言葉に変換できないようなもので。それでも、「イヤだ」という感覚そのものを書き表せるか、や…

Home away Home #13

ある精神科医のかたのブログで、「眠剤を飲むことに抵抗を感じますか」という問いかけを読んだ。閲覧者からのコメントには、程度の差はあれ「抵抗を感じる」・・・脳に作用する薬はちょっと怖い、薬に依存する体質になってしまわないか不安だ、といった意見が寄…

Home away Home #12

数年前、経済誌のコラムを読んでいて笑ってしまったことがある。ある年齢から(五十だったかな?)、飲みに行っての話題といえば、ゴルフ、景気がどうこう、そして「体のどこそこが悪くなった」「こういう薬を飲んでいる」「日ごろ気をつけている健康法」・・・…

Home away Home #11

ちょっちぷんさんがシリーズで記事を起こして、御自分の内の差別心と対峙されている(対話といったほうがいいのかな)。私の意見を述べるのは完結を待ってからとして、ひとつ、感じたことを書きます。 ちょっちぷんさんは、「避けたいと感じるグループがあっ…

Home away Home #10

ある場所で、こんな表現を見た。対立している(としか見えない)ブロガーに対して放たれた言葉なのだが。 「信者と末永くお幸せに」 スゴい使用法を見てしまった、と思った。「宗教みたい」という揶揄にもそれなりの毒があるが、【信者】とはね。こういう用…

Home away Home #9

青年会主催「夏休み子ども会」。昨年のプログラムとほとんど同じだ。朝9時すぎ、子ども達が親に連れられてやって来た。10時、子ども達とお世話の大人全員で神前の間に整列。教会の布教師(敬称は「先生」)の発声に倣って礼拝。先生から10分ほど交霊施術を受…

Home away Home #8

たんなるカミングアウトでも記憶の影踏み遊びでもなく、「偏見と差別」というテーマでウチの信教のことを書こうと決めた時点で、私はこういう予感がしていた。 意識していなかっただけで、私は世間の偏見が怖かったのではないか。現実にあるかどうかもわから…

Home away Home #7

前の記事にくみママさんから「文化と村」をトラックバックいただきました。私にとっての「文化と村」そして「宗派に属する事と信仰心を持つ事の違い」を書いてみます。 * * * 私の父方の実家がたいへんな田舎、いわゆる「村」でして、泊りがけで冠婚葬祭の儀…

Home away Home #6

いつごろからか、確信するようになった。善とか愛とか真実とか、幸せとか、そういう言葉を、マトモにソトで語ってはいけない。きっと、オカシイと思われる。ヘンな目で見られる。避けられる。陰口を叩かれる。 ソトで、私はそういった言葉たちをけして口に出…

Home away Home #5

あわわわ。わわ。前の記事がどうも気にいらない。 思ったことを書いた。嘘は書いていない。わからないことはわからないと書いているし。しかしなんだか臭う。私が感じたことに何かを足しているような。こう思ったことにしておこうというか、そういうことにし…

Home away Home #4

故・伊丹十三監督の作品「マルサの女2」の1シーンをテレビ放映で見たとき、私はなにかをあきらめた気がする。 国税局の職員が調査のため、とある新興宗教の施設に向かう。おかしな法被を着て手にデカい鈴を持った信者たちが、スクラムを組むようにして職員…

Home away Home #3

新興宗教はすべからく胡散臭いというイメージを、どれくらの人が持っているのか、わからない。自分の偏見・差別意識をあからさまに表に出す人間はそうはいない。確かめようがない。 まして私は信教のカミングアウトをひどく怖れていたから、世間(というより…

Home away Home #2

「ウチは普通のウチではない」という感覚をいつごろから持ち始めたのか、記憶をたぐっているのだが、わからない。ひとつ弁明しておくと、異常だとか劣っているとか・・・そんなふうには感じていなかったと思う。ただ『異質』だと感じていた。普通でない。マトモ…

Home away Home #1

ブックマーク代わりのリンク集です。記事タイトルのみで申し訳ない。 落ちてみろ トリノカルマカタリ説教強盗 はなこさんとじょんすみすさんとルパス教幸せになりたい 名づけという禁断 地上の楽園偏見の3段階(メモ)▼闇の中でほくそ笑む<悪霊>~高橋和巳「…